英語のネイティブと話をしていると、
I don't know.
という言い方をよく耳にする。
これなら誰でも「私はわかりません」という意味だとわかる。
ところがよく聞いていると、わからないどころか、
どんどん自分の主張を始める。
I don't know.but it must be difficult.
などという具合。
わからないと言ってる割には、「それは難しいに違いない」と、
かなり断定的な言い方をしている。
どうもこの場合のI don't know.は「わかりません」という、
われわれが学校で習った英語の意味とは違うようである。
①わからないというよりも、
「自分はこれから言う事に絶対の自信があるわけじゃないけれど」
と言いたい。
②実は、自分の言いたい事に
言い訳をくっつけておくために使っている。
そんなケースも多いのである。
さらにこういう言い方の線上で、
「私は今からいうことに責任をとるつもりはないんだけど~」
という、もっと強いニュアンスで使われることもよくある。
これも日常よく出てくる言い方で、本当はかなり自信があっても、
相手が賛成しそうもないことを言うときにも、
クッションとして使うことがある。
I don't know,but the team may beat the Yankees.
「わからないけど、ヤンキースに勝つかもね」
どうもヤンキースファンに向かって少し気を使いながら、
自分のひいきのチームがヤンキースに勝つかもしれない
と言っているようである。
この、I don't knowは、
クションの役割を果たしているわけである。
これを使ってものを言うと、角の立つ事も言いやすくなる。
相手が提示した条件に反応するとき、
I don't know,but the conditions are too tough.
「わからないけど、条件がきつすぎますね」
と、I don't knowを使うと、角がとれた言い方で
あなたからのメッセージを伝えることが可能になる。
この場合、I don't knowを後に持ってくることもできる。
その意味は変わらない。
なにかキツイことを言ってしまったかなと思ったら、
その後に、I don't knowと、
ゆっくり付け加えておけばいいのである。
カテゴリ:初級英会話