I'm afraid と始めると、かなり言にくい事も
その後に続けやすいと言うのは、
前回の記事でわかっていただけたと思う。
しかし、上には上があるもので、
さらに言いにくい事を伝える表現がある。
I hesitate to say this but ~
これを使うときは、
相当ひどい話をしなければいけない時だといってよいだろう。
I hesitate to sy this but the company went bankrupt.
「こんなこと言いたくないけど、この会社は倒産しました」
まさに聞きたくない話だが、
ここで気をつけなくてはいけないのは、
hesitateのニュアンスである。
この単語の意味は「躊躇する」ことだと、日本では覚える。
間違いではないのだが、どんな場合でもhesitateを、
「~することを躊躇する」と解釈するのはやめにしたい。
むしろ、「言いたくないんだけど、実は~」
という日本語に対応する表現だと考える方がすっきりする。
I hesitate to say this but the flight was canceled.
「言いにくいことだが、そのフライトはキャンセルされました」
I hesitate to say this but he could't arrive in time.
「とても言いにくいことだけど、彼は時間内に到着できなかった」
この場合は、とても大事なセレモニーか何かがあって、
時間通りに到着することが
とても重要だったのだということがわかる。
I hesitate は、かなり深刻な場合に使われるのである。
深刻なことを言う場合の切り出し言葉には、
I regret to say thisというものもある。
日本語では、「後悔する」という意味の regret である。
でもこの場合の regretは、
あまり後悔するという感じではない。
むしろこの言い方も、「残念なことに実は」
といった日本語表現に近いと考えていいだろう。
I regret to say this but my boss got killed in a car accident.
「とても残念だけど、上司が車の事故で亡くなりました」
といった使われ方をする。
日本語では「後悔する」という表現がよく出てくる。
アメリカでは、日本に比べて「後悔する」という意味で、
このregretを耳にすることはほとんどない。
そもそもこのregretは、
そうしょっちゅう聞かれる単語ではない。
出てくるときはたいてい、
自分がそのことを残念に思う気持ちを込めながら、
相手にとってかなり悪い話をするときだと考えてもいいくらいである。
アメリカ人は、いつまでも後悔なんかしているよりも、
反省したら次のことに向かうべきだと考える。
そもそも「後悔系」の表現が少ないのが、
アメリカ英語の特徴である。
極端に悪い話をするときには、
このregretとhesitateで始めることが多いと覚えておいてほしい。
もし相手がこうした言い方をしてきたら、
後悔したりためらったりしているのではなく、
その後に相当ひどい話や悲しい話が
待ち受けていると覚悟した方がいいだろう。
カテゴリ:初級英会話