短く区切ってしまえば英語と日本語は変わらない

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日本語と英語はそもそも構造的に、相当違うということは常識である。

 

違うどころか、正反対のことの方が多いといわれる。

 

住所の表示の仕方も日本語と英語では違う。

 

日本語ではまず大きな単位から始めて、東京都と書き、次に新宿区、
さらに百人町などと次第にポイントを絞っていく。

 

最後はその人の名前を変えて終わるというのが日本流である。

 

アメリカなどでは、まず本人の名前がくる。

 

次に番地や通りの名前を書いてアパートの番号、
さらに町の名前から州を書いて、最後はUSAとなる。

 

これは、日本ではまず全体があって、
それを細部に分けていった部分として個々人がイメージされるのに対して、
西洋ではまず個々人があって、
その集合体として国や社会がイメージされていることを示す。

 

〒123-0000
東京都新宿区百人町0丁目00番地
〇野 〇子

 

と来るのが日本流で、英語ではこれが逆になる。

 

John Doe
300 East 54St.
New York, NY 10022

 

見事なまでに逆になっている。

 

これを図にしてみると、下のような違いになるかもしれない。

 

ここには、個人と社会の関係に関する基本的なイメージの違いが出ていて、
なかなか興味深いものがある。

 

gyaku

 

 

日本語と英語の順序の違いを探していくと、他にもたくさんある。

 

救急車を呼ぶ時の電話番号も日本は119、
アメリカは911という具合に、まったく正反対。

 

もっともこれは、アメリカのものを日本が逆にしただけの話かもしれないが、
いずれにしても違っている点を探し出せば山ほどある。

 

しかし本質的に日本語と英語が違っているかというと、
実はそうでもない。

 

英語と日本語は、短く区切って言えばそう違う言葉でもないのに、
長く言うと語順がひっくり返るなどの違いが目立つようになる。

 

特に書く文章においてはその傾向が強い。

 

言語学的な区分でいえば、
日本語と英語は違う語族に属するということになっている。

 

それはそれで構わないのだが、日本人が英会話をやる場合、
その常識にとらわれる必要はないと思う。

 

短く区切っていけば、日本語と英語の違いはどんどん少なくなる。

そう思えてならない。

 

 

 

以前に取り上げたヘミングウェイの「老人と海」の英語を、
もう一度日本語訳と比べてみよう。

 

ご存知のように長い不漁の後、巨大なカジキマグロに遭遇し、
やっと釣り上げたと思ったらその大魚をくいちぎられるという、
最後の大いくさの後、本の終わりの場面である。

 

Up the road, in his shack, the old man was sleeping again. He was still sleeping on his face anad the boy was sitting by him watching him. The old man was dreaming about the lions.

 

シンプルで歯切れの良い英語である。

 

これを翻訳者である福田恒存は、どのように訳したのだろうか。

 

道の向こうの小屋では、老人が再び眠りに落ちていた。
依然としてうつ伏せのままだ。
少年が傍らに座って、その寝袋をじっと見守っている。
老人はライオンの夢を見ていた。

 

この両者は、語順という点ではあまり変わりがない。

 

福田訳では、自然な日本語にするために、
もともとひとつだったヘミングウェイの二番目の文章を途中で切っている。

 

短くして2つに分けることで、原文の雰囲気を正確に伝えているのである。

 

英語でも日本語でも、必要に応じて短く切れば、
それぞれ自然な文章を作りやすいのである。

 

考えてみれば、文法上いくら違っていても、
一つ一つの単語や短い文章で見れば、
日本語も英語もそれぞれ同じである。

 

バベルの塔の故事ではないが、
もともと言葉というものはひとつだったのかもしれない。

 

だとすれば、相手がネイティブなら、安心して英語をしゃべろう。

 

素直な気持ちでゆったりと、なるべく短い文章にして話す。

 

相手の言うことがわからなかったら、What do you mean ? と確認する。

 

そうして相手とだんだん共通の土俵ができてきたら、
表現はさらに簡潔にしていっていいのである。

 

頭の中で長い文章を作って、それから言うという作業はやめて、
思ったことなるべく簡潔に言う。

 

うまく言えなかった時には、I mean を補う。

 

これが英会話なのであり、ネイティブは皆そうやっている。

 

私たちも日本語のネイティブとして、いつもそうしている。

 

「英語」だけを特別扱いして、ひとり相撲をとるのはやめよう。

 

報われない苦労になる。

 

「正しい英語」や「立派な文章」を一方的に話そうとするより、
相手ときめ細やかなやりとりをする。

 

それが「通じる英会話」への近道なのである。

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カテゴリ:初級英会話 

管理人

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英会話力向上を目的とした
英語学習を、人生のライフスタイルの
一貫として研究している。
自らも年に数回、
海外へ出かけることで、
英会話力を向上させている。
趣味は海外旅行、外国人との
国際コミュニケーションなど。


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