海外の仕事先と、電話では無理だけれど、
E メールならばやりとりができる、
という英語レベルの人たちは多い。
E メールが書けるくらいなら、
文法的にはあまり問題がないはずである。
語彙もけっこう豊富で、辞書さえあれば、
自分の言いたいことはほぼ表現できることだろう。
ならばもう少しの努力で、
口頭でも同じことを表現できそうなもの。
ただ、書くという作業は、
時間をかけて調べながらゆっくり取り組めるが、
口頭で表現する場合には、調べているゆとりはなく、
すらすらと英語が出てこなくてはならない。
しかも、頭の中で英文を組み立てるだけでなく、
それを声に出して言うのだから、
書くのとは違う練習が必要となる。
こういうときは、日頃から自分の言いたいことを
英語に直す練習をするといいだろう。
例えば、朝起きて着替えながら、
Which shirt do I wear today?
(今日は、どのシャツを着ようかな)
などと声に出してみる。
また、朝食を食べる時には、
I want to eat a sunny-side up egg for breakfast.
(朝食に目玉焼きを食べたいな)
というように口に出してみる。
ひとりで喋るわけなので、いわば1人スピーチである。
万事この調子で、歩きながらでも、
お風呂に入りながらでも、
思いついたことを英語で表現してみよう。
同僚に言いたいこと、部下に伝えたいこと、
上司に報告することなど、仕事関係の内容もいい練習となる。
このとき、文法的に多少の間違いがあっても、
気にしないことが大事。
どう表現したらいいかわからなかった単語は、
あとで和英辞典などで調べるといっそう力がつく。
また、海外の仕事先と電話で連絡を取る必要があるとき、
こちらから伝えたいこと、質問したいこと、
相手が尋ねそうなこと、それに対する返事などを、
前もって考えておくことも大切である。
E メールが書けるほどの力があれば、
そういった文章をノートにまとめることはできることだろう。
あとは、それを口で言う練習をするだけである。
たくさん練習することによって、
英語が頭に浮かぶスピードが速くなり、
次第に英文がスムーズに口に出てくるようになる。
この練習は制限なしにやると長く続かないので、
一日のうち、朝に1回、昼に1回、夜に1回とか、
通勤電車の中で行き帰りに20分ずつというふうに、
自分なりに決めてやるといいだろう。
カテゴリ:英語学習法