今はとても良い英語教材が、
書店に行くとたくさん並んでいる。
どれを選ぶにしても、何度も繰り返して身につければ、
スピーキング力が向上することだろう。
ただ、昔からずっと使われている教材には、
否定できないよさと安心感がある。
そんなロングセラー教材の中でおすすめできるのが、
「アメリカ口語教本」(研究社)である。
これは、入門用、初級用、中級用、上級用にわかれており、
それぞれにテキストと別売りの CD がある。
テキストと CD をそろえると、7000円ぐらいになるのだが、
一度買えば半年から1年ほどはじっくり学習できるので、
いろいろな教材に手を出したものの、
結局は何も続かないよりは堅実だと思う。
また、スピーキングだけではなく、
リスニング、リーディング、
ひいてはライティングの練習にも使えるのでお得である。
英会話が苦手な人は、書店で実際に中身を見て、
自分のレベルよりも少し低いところから
入ったほうがいいだろう。
簡単な英語をすっかり自分のものにする方が、
学習効果は高い。
学習法は次のとおり。
①レッスン最初の英文をリスニング
・何度も聞いて内容を理解する。
・スピーキングの際、相手の話を聞き取る能力につながる。
②同じ文章をディクテーション
・何度も聞いて内容を書き取り、最後に答え合わせ。
・間違ったところを見直すと、ライティングの力につながる。
③同じ文章を音読し、意味を確認
・リーディングの力を養い、スピーキングの基礎を作る。
④その次の会話文について、①~③を繰り返す
⑤解説を読む
⑥反復練習(パターン・プラクティス)をする
⑦英作文のドリルがあれば、それをやる
この教材の反復練習の量はかなり多いので、
何回かに分け、数日かけて行う。
まとめてやると、飽きてしまう原因になるので、
忙しくてまとまった時間がとれないことを逆手にとり、
コマ切れの時間で集中して練習すると効果がある。
ひとつのレッスン終わるのに、早くて10日ほどだろう。
できれば2週間ほどで終わらしたいものだが、
1ヶ月かかっても構わない。
絶対に途中で諦めず、1冊を仕上げる覚悟で始める。
その目標を1年後にしてもいいだろう。
これだけみっちりやれば、必ず力がつく。
英語の構造が頭の中にでき上がり、
表現したいことが英語で言えるようになっていく。
中学の教科書を音読する
「いまさら中学の教科書なんて~」
と思われるかもしれないが、
英語基礎からやり直したい場合、
中学の教科書の音読は絶対な威力を発揮する。
「中学英語を復習して英会話がペラペラになる本」や
「たった100単語の英会話」というものがあるくらい、
中学で習う英語は大切であり、それだけにつぶしが利く。
まずは中学の教科書を、
一年生用~三年生用まで用意する。
教科書に合ったCD が別売りされているので、
これも用意する。
場合によっては、教科書ガイドを利用すると、
単語の解説や日本語訳があって便利である。
やり方は次のとおり。
①ひとつのレッスンの音源を何度も聴く(リスニング)
②その発音を真似て、教科書を何度も音読する(リーディング)
③本文を日本語に訳す
④その日本語訳を見て、英語で言ってみる(スピーキング)
⑤日本語訳を見て、英語で書き取る(ライティング)
一年生の教科書の最初のころはやさしいので、
どんどん進むが、徐々に時間が掛かるようになってくる。
それでも、コマ切れの時間を利用して、
「今日は①だけ」「今日は③の半分」というふうに、
少しずつでもいいので続けていきたい。
教科書の復習は、
英語の四つの機能をすべて伸ばす万能選手なのである。
これができると、
英検3級から2級の2次試験で行われる面接に難なく望める。
まとまった文章を音読し、それに関する質問に答える練習が、
教科書音読の中で自然にできるからである。
カテゴリ:英語学習法