「あなた」という意味だけでない”you”の高度な使い方

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日本語がかなりできるアメリカ人から聞いた話。

 

日本語学校の先生から、まず「こんにちは」から始まって、
日本語を習っていたころのこと。

 

ある程度しゃべれるようになって、
自由な会話をクラスの中でやりとりするようになり、

「あなたはなにが好きですか。
オレンジとリンゴのどちらがあなたは好きですか?」

「私の国では、サンクスギビングのときに家族が集まります。
あなたの家族は、どんな時に集まりますか?」

などという会話もできるようになったころ、
ある発見をしたそうである。

 

日本人の友達が話すのを聞いていると、
どうも自分の日本語と違う。

 

どこが違うのか、よく注意して聞いていると、
日本人は「あなた」という言葉をほとんど使わない。

 

そこで、「あなたは何が好きですか?」ではなく、
「何が好きですか?」と、
「あなた」お我慢して言わないようにした。

「あなたの家族は、どんな時に集まりますか?」
の代わりに、
「家族はどんな時に集まりますか?」
と言う。

その方が自然に聞こえることに気づいたとき、
このアメリカ人は日本語の秘密を発見した気がしたらしい。

 

しかし気づいても、頭の中に英語があるものだから、
つい「あなたは」とか、「あなたの」とやりたくなる。

 

それを言わないようにするのに、ずいぶん苦労したそうである。

 

なんといってもyouは、たくさん出てくる大事な言葉なので、
アメリカ人をはじめ、英語のネイティブにすれば
とても難しいことなのである。

 

このアメリカ人は、なんとか「あなた」を言わないようにした。

 

その代わり敬語表現を頭につけて、
「ご家族は」といった言い方を身につけることで、
急速に日本語がうまくなったらしい。

 

この話はとても面白いと思う。

 

日本人とまったく反対の苦労をしているからである。

 

英語で話すときはまず初めに、
どんな目上の人でも平気でyouと
呼びかけように努力することである。

 

日本人で、年も地位も上の相手に
youと呼びかけるのには抵抗がある。

 

これから大きな商談をまとめようなどと考えている時には、
相手の社長などに対して、
youと呼びかけるのにはかなり抵抗がある。

 

でもそれは、先ほど例にあげたアメリカ人が、
英語では相手に必ずyouとかyourといった言葉で
呼びかけるくせが抜けずに、
「あなた」を連発しているのと同じであり、自然ではない。

 

頭を切り替えてyouを自由に使えるようになると、
今度はマジックのようなことが起こる。

 

あなたという意味のyouだけではなくて、われわれ人間とか、
一般的に人々を意味するためにyouを使うなどという
高等な技を駆使することができるようになるのである。

 

Can you park here?

と言えば、「あなたはここに駐車できますか?」ではなくて、
「ここに駐車してもいいですか?」という意味にもなるのである。

 

つまり自分がそこに駐車したいと思っているが、
駐車禁止区域かどうかよくわからない。

 

時間帯によって駐車できるときとそうでない時があるので、
近くにいる地元の人に確認しようとしているのである。

 

もちろん、Can I park here?と、ふつうに聞いても構わない。

 

しかし同じことを、Can you park here?と聞いたほうが、
その場所での駐車に関するルールについて聞いている
ということがはっきりしている。

 

状況が違って、駐車で困っているドライバーに向かって
Can you park here?と言えば、
ごく当たり前に「ここに駐車することができますか?」というもので、
技術的に「できますか?」という意味になる。

 

例えば、狭い駐車場に車を止めるのが苦手な人が
けっこういるからである。

 

そういう場合には、文字通り
「(あなたは)ここに駐車できますか?」
という意味になる。

 

しかし多くの場合、Can I park here?は、
「ここに駐車して構いませんか?」という意味になる。

 

 

また別の例を出すならば、
How long is your commute?
と、通勤にかかる時間を聞かれたとする。

 

こちらの「1時間」という答えに対して相手が、
That's terribleと言う。

 

こういう誤解を解く場合にもyouが使える。

Well, you can enjoy reading books in your commute.
Usually you can get a seat on the train from the suburbs.
「でも、通勤の間に読書を楽しめますよ。
ふつう郊外からの電車では、座れますからね」

こうしたケースでは自分のことを説明するのに、
なんとyouが使えるのである。

 

ここでは外国から来た会話の相手のことを
youといっているのではなく、
通勤をする自分自身のことをいっているのである。

 

この場合のyouは、people(人々)と同じと考えていいだろう。

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カテゴリ:初級英会話 

管理人

profile

英会話力向上を目的とした
英語学習を、人生のライフスタイルの
一貫として研究している。
自らも年に数回、
海外へ出かけることで、
英会話力を向上させている。
趣味は海外旅行、外国人との
国際コミュニケーションなど。


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